カカシの朝は、先生を起こすというある意味Sランク任務とも言える壮絶なバトルから始まる。
先生は低血圧で、朝がとても弱い。
ちょっとやそっとじゃ、目が覚めない。
まぁ、片付かなかった仕事を家に持ち帰り、
毎晩遅くまで、書類整理をし、
寝るのは、夜中の2時〜3時。
朝、起きれないのも無理はない。
カカシも、その辺は、十分理解しているので、
先に朝食の仕度を済ませ、
ぎりぎりまで先生を寝かせてあげる。
「さぁってと、今日はどうやって起こそうかな〜」
カカシは腕組をして、考える。
「この間読んだマンガに○○○ちゃんが結婚しちゃうってさ!
って、脅かして起こす方法が載ってたな」
カカシはクスっと笑って、
「センセ〜 オレ、結婚しますから!
ここで出て行きますから!」
「う・・・ふ・・・んん・・・」
先生は少し動いたが、、まだ、目は開いていない。
「らっ、らいじょうぶ〜カカシが結婚なんかするはずないでひょ・・・」
「こりゃ、やっぱ、ダメだな・・・
って、聞こえてるじゃん!」
カカシは、また、ちょっと考えて、
(じゃぁ、お次はこれでどうかな?)
「センセ〜 オレ、今日から長期任務で1ケ月は帰れませんよ〜
今、起きないと、もう、出ちゃいますよぉ〜!」
「う・・・ふ・・・ふにゃぁ・・・
らっ、らいじょうぶ〜先生はカカシにそんな長期任務行かせるはずないで
ひょ〜!」
「先生!自来也様がいらっしゃってますよ〜!」
「自来也がこんな朝早くウチに来るはずないでひょ・・・」
「セ・ン・セ・ェ〜
だから、聞こえてるでしょ!
本当は、もう、起きてるでしょ〜!!」
カカシは呆れ顔で、ほっぺを突いてみたり、鼻を摘んでみたりしてみるが、
それでも、先生は、一向に起きようとしない。
まっ、実のところ、先生は目は覚めている。
身体が起きれないだけなのだ。
と言うより、カカシの可愛い起こし方を楽しんでいる。
(フフフ・・・カカシったら〜カワイイ〜!!)
「センセェそんなに疲れているのかな・・・
もう少し寝かせてあげたいけど、
でも、もう、これで限界。
遅刻して、怒られちゃうのも可愛そうだし・・・
もぉ〜 セ〜ン〜セェ〜 起きてよぉ〜!」
カカシは、先生のほっぺをさらに強く、両手で引っ張った。
カカシも、内心、先生は本当はもう起きているでしょとは思っているものの、
あの手この手で試してみる。
「あぁぁ、もう、こうなったら最後の手段!」
カカシは、タオルケットをがばっと引き剥がし、先生の身体をくすぐる。
わき腹のあたりを、
くしゅくしゅくしゅ
「ひやっぁぁぁ〜やめてよぉ〜!
カカシ〜くすぐったいよぉ〜!
もう、ダメダメ〜!」
「センセ〜 いいかげん起きてください!
遅刻しちゃいますよ〜!」
「ハイハイ!降参!」
先生はやっと身体を起こして、
今度は、逆に、カカシをくすぐり始めた。
「イヤッ センセェ〜 止めてよぉ〜」
先生もカカシも、お互いを独占できるこの朝のひとときがたまらなく好きだ。
特に、先生にとっては、1日の活力になるとも言える大事な時間なのだ。
「あぁ〜もう、ダメダメ!これ以上カカシと一緒にいたら、
大変なことになっちゃうよ〜ん!?」
カカシは、ぽっと顔を紅くした。
先生は名残惜しそうに立ち上がって、
カカシにウインクした。
「おはよう カカシ」
「おはよう センセェ」
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