夜が明けた。
カーテンの隙間から、朝陽が差し込む。
「う・・・う・・・ん・・・」
目を覚ましたカカシは、枕元の時計に目をやったが、
身体を丸めて、もう一度、布団に潜り込む。
「あと・・・もう・・・ちょっと・・・」
ピピッー ピピッー ピピッー
アラームが鳴った。
カカシは手を伸ばして、時計をピッと止めた。
「あぁぁ〜 もう起きなくっちゃ・・・」
ふわぁっと、欠伸をして、身体を起こした。
「先生は、もうちょっと寝かせてあげよう」
カカシは顔を洗って、キッチンに行き、朝食の仕度を始めた。
「うん、これでよしっと!そろそろ先生起こさなくっちゃ」
カカシは、ベッドに行き、先生のほっぺを突いた。
「セ ・ ン ・ セ ・ ェ」
「う・・・う〜ん」
「もう、そろそろ起きてよ〜」
「ふ・・・ふぁ〜ぃ」
先生が目を開けると、カーテンの隙間から、
朝陽が、カカシの銀色の髪に降りそそぎ、
キラキラと輝いていた。
透き通るような白い肌
神々しいくらい、綺麗で、
まさに、天使の微笑。
「カカシ〜!!!」
先生は、がばっと飛び起きて、カカシをむぎゅっと抱きしめた。
「カカシ!カカシ!」
「センセェ・・・くっ、苦しいよぉ・・・」
「カカシ!どこにも行かないで!」
「行かないよ・・・どうしたの?」
「カカシが綺麗で、綺麗で、
何かもう、この世のものとは思えないくらいで・・・
どっかに消えてしまいそうだった・・・」
「センセェ・・・」
カカシは、ぽっと顔を赤らめ、先生の肩に顔を埋めた。
「オレ、どこにも行かないよ・・・
ずっと、センセェの側にいるから・・・」
「カカシ・・・あぁ、びっくりした。何だろ今の・・・」
「さぁ、先生、朝ごはんもう出来てるから。
早く顔洗って来て!急がないと、遅刻しちゃうよ〜!」
(カカシ・・・消えないで・・・俺の前から・・・絶対に・・・)