センセェ・・・
苦しいよ・・・
最近・・・
胸のあたりがざわざわとして、
きゅうっと苦しくなる時がある・・・
どうしちゃったんだろう? オレ・・・
これってもしかして、何かの病気なの?
任務が終わって報告書を出しに行った先生を、上忍待機所で待っていると、
金色の髪をふわふわとなびかせながら、先生がオレに向かって走って来た。
「カ〜カ〜シィ〜!悪い!
急に夜の任務が1本入っちゃたんだ。
夜ご飯一緒に食べてあげられないからさ、 今、ゲンマに頼んでおいたからネ!」
そして、オレの髪をぐしゃぐしゃとかき混ぜながら、ニコっと笑った。
「ごめんネ!カカシ!」
「先生、オレ、もう子どもじゃないんだからさ、ご飯くらい一人で食べられるよ!
それに、そんなことしたら、ゲンマに悪いじゃん!」
「ダメダメ!先生、カカシが一人で淋しくご飯食べてるなんて思ったら、
胸が苦しくなって、任務に集中できないでしょ!
だ〜か〜ら、先生のためにも、木の葉の里のためにも、ゲンマと一緒に夜ご飯を食べなさい!」
「うん、分かったよ」
カカシはこくりと頷いた。
(先生も胸が苦しくなることあるのかな・・・?)
「よっ〜カカシ!何か美味いもんでも食いに行こうぜ〜!」
ゲンマがやって来て、カカシの肩にぐるりと手を回した。
(こっ、こいつ!オレのカカシに触るな〜!
もうダメだな。次からはゲンマ使うのやめよう!)
「先生のおかげで、カカシと一緒に飯食えるんだからな!
ありがてぇなぁ〜!」
そう言って、ゲンマはニヤリと笑って、先生を見た。
しかし、その視線は、まるでライバルを挑発しているかのようだった・・・
「じゃぁ、先生、不知火ゲンマ、 『カカシと夜ご飯一緒に食べてね任務』
確かに引き受けましたから!」
ゲンマは片手をひらひらと振りながら、カカシの手を引いて、部屋を出て行った。
カカシは振り返って、先生の方をちらりと見て、
「先生、任務気をつけてね〜!」
と、とびきりのエンジェルスマイルで言った。
「クソッ!安心して任務に行くはずが・・・
ゲンマのせいで、これじゃぁ、返って気が散りそうだ・・・」