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ドキドキ・・・   完
   

「カカシ・・・ ひょっとしてお前 初恋ってまだなの?」
「はっ は ・ つ ・ こ ・ いぃぃぃ〜???
なっ、ないよぉ〜!!! 
それに・・・だって・・・先生は男だよ!?
違うよ・・・絶対に・・・」
「じゃぁ、女の胸とか、ケツとか見てドキドキしたことあるか?」
「そんなことないよ!」
「あのなぁ〜 人を好きになるのに女も男もないだろ?
好きになっちまったんだから・・・
カカシ、いつも先生のことばっか考えてるんじゃないのか?」 
「でも・・・」
 
カカシは、突然のゲンマの言葉にまだ気持ちの整理がつかない。
 
「オレが先生を・・・?
ドキドキするって、好きってことなの?」
 
カカシは自分自身に問いかけるように呟いた。
 
「あ〜あ、 カカシがな〜 ったく、木ノ葉のみんなが泣くぜ〜!」
「ゲンマァ どうしよう・・・ どうしたらいいの・・・?
こんなこと誰にも知られたくない・・・
お願い ゲンマ! 絶対、誰にも言わないでよ〜!」
「心配するな!オレに任せておけ!
で、カカシはどうする?」
「どうするって?」
「だから、自分の気持ちを先生に伝えるのかどうか?」 
「そんなこと言えるはずないじゃん!!!」 

カカシは大声で、テーブルをバンと叩いて、きっぱりと言った。
「オレ、ずっと先生と一緒にいたい・・・
ここ追い出されて、一人になるなんてイヤだ・・・」
「まぁ、すぐ追い出されるってことはねぇだろ?」 
「ゲンマに言われて、自分でもまだ、よく分からないんだ・・・
こういう気持ちが先生を好きなんだってことも、今一ピンとこないし・・・
もう少し、様子をみてみるよ・・・
とりあえず、病気じゃないってことが分かっただけでもホッとしたし」
「そうだな、ゆっくり考えてみろ。
何も焦ることはないしな。オレでよかったら、いつでも話聞いてやるよ!
あまり一人で溜め込むな、身体によくないぜ。
まっ、これでもオレは、カカシよりは色々経験積んでるからな!」
 
ゲンマはそう言って、ハハハと笑った。
 
「ありがとう、ゲンマ!分からないことがあったら、ゲンマに相談するよ!
やっぱ、年上の友達って頼りになるんだね〜頼りにしてます、ゲンマ様〜!」
 
ぺこりと頭をさげたカカシのほっぺを、ゲンマはちょこんと突いた。
 
「こいつぅ〜」
 
(あぁぁぁ・・・この笑顔にオレは弱いんだよな・・・しゃあねぇな・・・)
 
ゲンマに言われて、カカシはもしかしてこれが “初恋” なのかな?と感じ始めた。
そう意識をしだすと、先生の顔を見るだけでも、もうドキドキして、
自分でも顔が赤くなっているのが分かるほどだ。
思わず、先生を見ていられずに、そっと視線を外したり・・・
それでも不自然な行動と思われない様に,
必死に、今まで通りの状態を装っているつもりのカカシだったが・・・
 
 
その微妙な変化に、先生が気がつかないはずはなかった・・・ 
 
 

                                                                              2006/11/7

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