「あ〜ぁ どうしよう・・・ いくらオレでも自来也様は運べないよな・・・」
困ったカカシは、とりあえず、客間の押入れから掛け布団を三組取り出して来て、皆に掛けてあげた。
「先生・・・ まだ昨日の疲れが残ってたのかな・・・」
気持ち良さそうに寝息を立てている四代目を見ていると・・・
「ふぅ・・・ う・・・ ん・・・ カ ・ カ ・ シ ・・・
あと一時間したら・・・ 起 ・ こ ・ し ・ て ・ よ・・・
絶対にね・・・!」
「えっ? 起こすの? でも、もうみんな寝ちゃったよ?」
半分寝ぼけているのか・・・?
目は開いていないのだが・・・
「いいじゃん・・・ カカシが自来也とシカクにいっぱい飲ませてくれたからね・・・
きっと・・・ 二人共・・・ 明日は・・・ お昼まで起きられらいよ・・・」
四代目は、カカシの腕をぐっと引っ張って、カカシの頭を自分の胸に引き寄せた。
「ふふふ〜 だ〜か〜ら〜
あぁ、それまで、着物は脱いじゃぁ ダ ・ メ ・ だ ・ よ・・・」
「もぉ〜 先生たっら・・・ そんなに飲んで・・・」
「大丈〜夫! 1時間も寝れば 酔いは醒めるさ・・・ ね! ね!」
「ハイハイ、分かったよ」
カカシは、四代目の手を布団に戻して、もう一度布団を掛け直した。
それから、カカシは、残った食べ物を冷蔵庫に入れたり、食器を洗ったり、明日の朝ご飯のお米を研いだり、何だかんだ片付けをしていたら、小一時間はあっという間に過ぎてしまった。
ふと四代目を見ると、まだ、イビキをグーガーかいて、よだれまでたらして寝ている。
「どうしよう・・・ あんなにぐっすり寝ているのに、起こしちゃ可哀想だな・・・
でも・・・ 起こさなかったら、怒られそうだし・・・ あ〜あ・・・」
カカシは困り果てて、深くため息を吐いた。
と・・・ その時!
カカシのため息が聞こえたのか、四代目の目がパチリと開いた。
「カ ・ カ ・ シ ・・・ もう、一時間経った?」
「あぁ、うん、ちょうどそのくらい・・・」
「よしっと!」
四代目は、いきなりガバっと起き上がり、ニッコリ笑って、ウインクした。
「ふふふ〜ん カカシィ〜
先生、もう元気ハツラツだよ〜ん!」
Vサインをした、四代目の目がきら〜んと光った。
「いいよね〜 着物って!
うんうん、日本人でよかった!
お正月といえば・・・
姫始め〜♪
そして、着物といえば・・・
カカシ、何だか知ってる?」
「えぇ? 知らない・・・」
「着物着たらね・・・ 言わなくちゃいけないセリフがあるんだよ!」
「へぇ〜 そうなの・・・」
カカシは、これから何をされるのか、ちょっぴり嫌な予感がして、背中がゾクっときた。
「先生、カカシにも言ってもらいたいな・・・
えへへ〜」
怪しい笑みを浮かべながら、四代目は、さっとカカシを抱き上げて、客間に向かった。
「さぁ、今年初めての甘〜いデザートをいただきますか!
自来也とシカクの美味しい料理のお陰で、先生、体力・チャクラ全開フルパワーだからね〜!
覚悟してね〜 カ ・ カ ・ シ !」
カカシは、顔を真っ赤にして、四代目の胸に頬を寄せた。