共戦共生 共誓共願 1
苦しいよ・・・
カカシ・・・
もう・・・
ダメだ・・・
カカシへの想いが・・・
溢れて・・・
溢れて・・・
今にも爆発しそうで・・・
これ以上・・・
我慢できないよ・・・
抑えるのに必死だよ・・・
ねぇ・・・
カカシ・・・
どうしたらいいんだよ・・・
長く続いていた忍界大戦もようやく終結に向かい、命に係わるような激しい戦闘は無くなったものの、各国との同盟の準備とやらで連絡を取り合う密書輸送の任務が増えていた。
今日も、通常任務を終えて、夕方から急な呼び出しがかかり、単独任務で砂の里まで飛ばされた。
普通の忍なら丸三日はかかるところでも、オレの飛雷神の術なら、半日もあれば往復出来るから、遠出の任務は決まってオレに回されてくる。 へとへとになって、やっと家に着いたら、もう夜中の1時半をまわっていた。 カカシとは、オレが深夜の任務に出ても、待っていないで1時までには寝ることと約束していたから、カカシは約束をちゃんと守って寝ていたようだ。
すやすやと寝息を立てて眠るカカシを見つめ、ふわふわの銀の髪を撫でながら、オレはふぅとため息を吐いた。 いつからって言われると・・・
そうだな・・
あれは一年くらい前のこと・・・
そう、あの日も今日みたいに深夜任務で遅くなっちゃって、帰って来たら、オレを待っていたカカシはリビングのテーブルに突っ伏したまま転寝していたんだ。
「もう〜 カカシったら こんなところで寝ちゃって〜 ちゃんとベッドで寝なくっちゃね」
どんな想いで自分を待っててくれたのかと思うと胸が少し痛んだ。
カカシをそっと抱き上げ、ベッドに運び寝かせた。
――――カカシったら、相変わらず軽いな・・・
「ん・・・ せんせぇ・・・ おかえり・・・」
「ごめん、ごめん・・ 起こしちゃったかな。ベッドに運んだから、そのまま眠りなさい。
おやすみ、カカシ」 カカシの髪を撫で、布団を肩まで掛けてやった。
カカシはまたすぐに寝入ってしまったけど・・・
しばらく、可愛い寝顔を見ていたら、思わず赤ちゃんの頃を思い出したり。
大きくなったよな〜とか、
カカシの睫毛って長いよな〜
なんて思っていたら・・・
急に心臓が・・・
ドクン・・・
ドクン・・・
ドクン・・・
オレはびっくりして思わず手で胸を押さえた。
身体の中心から込み上げてくるものが・・・
何だか・・・
熱い・・・
何だ・・・
これ・・・?
ドキドキが段々早まってくる。
カカシが
愛しくて・・・
愛しくて・・・
突然・・・
胸が苦しくなった・・・
えっ?
オレって・・・
もしかして・・・
カカシのこと・・・???
それは自分でもとっても不思議な感覚だったけど、
でも、はっきりと、
自分の心の奥底に隠していた何かが目覚めたような感じ・・・
そう・・・
間違いない・・・
確かなこの想い・・・
好き・・・?
うん、そうだ。
オレはカカシのことが好きなんだ。
自分の気持ちに気がついた瞬間だった。
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2008/2/23