ソフトクリーム 完
「溶けちゃったな・・・」
ゲンマはもうふにゃふにゃになっているコーンの下を一口食べ、カカシの胸の上に掲げた。
ポタリ・・・
ポタリ・・・
と、溶けたソフトクリームがカカシの胸の頂に落ちていった。
「ひやぁぁ〜ん・・・ 冷たいよぉ・・・」
カカシの身体がピクンと跳ねた。
「こっちもな」
今度は反対側の上にソフトクリームを掲げる。
ポタリ・・・
ポタリ・・・
「あぁぁ・・・」
今度は、カカシの唇の上に。
「ほら、口開けてごらん・・・ まだ、残ってんぞ」
カカシが言われた通りに唇を少し開くとコーンの先が押し込まれた。
ちゅうちゅうとソフトクリームを啜る。
寝ながら口に流し込まれたのでむせてしまった。
「こほっこほっ・・・
ん・・・もういいよ・・・」
「じゃぁ・・・今度は・・・」
ゲンマはほっぺや鼻の頭にちょこんとクリームを擦り付けた。
「いやぁ・・・ もう、べとべとになっちゃうよ・・・」
怒っている振りをしてるが、内心ゲンマの悪戯を喜んでいるようなカカシ。
幼い日を思い出して、こうして戯れるのもいいかもしれないと。
二人は目を合わせて笑った。
抵抗しないカカシに、さらに、ゲンマの悪戯はエスカレートしていく。
カカシの服をすべて剥ぎ取り、
甘い雫を身体中に落としていった。
ポタリ・・・
ポタリ・・・
「ん〜 いい眺めだねぇ」
ゲンマは満足げにヒュ〜と口笛を吹いた。
ソフトクリームをすべて落とし、空になったコーンをゴミ箱にポイっと投げた。
そして、自分も着ていた服をポイっと脱ぎ捨てた。
「じゃぁ・・・ いただきま〜す」
ゲンマは全身ソフトウリームだらけになったカカシの身体を上から下へと丁寧に嘗め尽くした。
いつも優しいゲンマのキスが今日はさらに優しくそして甘く感じられる。
キスされる度に、カカシはまるで身体全身が溶けてしまいそうな感覚に驚き戸惑っている。
「ゲンマ・・・ どう? 美味しい?」
「あぁ・・・ たまらない・・・」
ソフトクリームの甘さとカカシ自身から溢れ出る甘さが混ざり合って、どうしようもないくらい糖度が高い。
「甘いよ・・・ 凄く・・・」
「ゲンマァ・・・ 何かいつもと違う・・・ 凄く気持ちいい・・・」
さらに、今日のカカシがいつもより敏感に感じてしまうのはきっとソフトクリームの思い出のせいかもしれない。
あんなに幼い日からずっとゲンマは自分の傍にいてくれて、
そして、どんな時も自分を護ってくれていたのだと思うと胸がいっぱいになった。
「カカシの身体はソフトクリームよりも甘いよ・・・」
「そぉ・・・? それはきっとゲンマが優しいからだよ・・・」
気持ち良くなって、そして、嬉しくなって。
カカシは自分にソフトクリームが付かないように身体を離していたゲンマをぐいっと自分の身体に引き寄せた。
「うわっ!」
ゲンマが思わず声をあげた。
「だってオレだけ気持ちいいの悪いじゃん」
「何それ?」
「ん〜 こうした方がきっとゲンマも気持ち良くなるよ!」
「あ〜あ、折角いい眺めだったのにな・・・」
ゲンマが残念そうに呟く。
二人の胸の間でソフトクリームが溶け合った。
「べとべとになっちゃったねぇ・・・
今度はオレがキレイにしてあげるよ!」
今度は、カカシがゲンマの身体を舐める。
丁寧に、優しく。
甘いソフトクリームの香りが部屋中に広がり、二人の体温もさらに熱くなっていった。
互いの身体を舐め合って、いつもとは違う快感に酔いしれた。
「あぁぁっ・・・ ゲンマ・・・ 凄く・・・ いい・・・ これ・・・」
「また、買ってきてもいいぜ?」
「夏の夜はソフトクリームを食べながら・・・
うん、これいいかも! 今度はストロベリー味にしよっかな〜」 「日向さん家にマシーンがまだあったら、マシーンごと借りてくるか?」 「こんな狭い部屋に置けないでしょ〜?」
「ソフトクリーム塗り放題だな!」
「風邪引きそう・・・」
「クーラー代節約出来るかも?」
「もう〜ゲンマったら、マシーンの電気代の方がかかるよ」
濃厚な甘い香りに包まれて、
冗談言って、じゃれ合って、朝まで戯れ合った。
翌日、
「日向家でソフトクリームマシーンを見た事あるか?」
と、ゲンマはネジを呼び出し、尋ねたとか!?
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2008/9/9