そして18禁 (無月の浪 トモ様)
「……ッ…!」
その瞬間、カカシはビクッとカラダを震わせ、息をのんだ。
まさかそんなところへ口づけされるとは思ってもなかったのだ。
ちゅっ、ぴちゃ…ぴちゃ。
あられもないところからハズカシイ水音が聞こえる。
「せんせ…、やめて、そんなとこ…ろ」
「カカシ、ごめん、いきなりで。でも、もう俺…、限界」
「ちょっ…待って…!」
「大丈夫、任せてよ。最初はちょっと痛いかもしれないけど…、あ、そうだ。…ねぇ、カカシ、星…見てて?」
「ほ…し…?」
「そう。広大な宇宙に広がる無数の星々。俺の想いは、この星たちみたいに穢れなくキラキラ煌いているんだってこと。
カカシ…、それをどうかわかって」
意外なほど真剣な声で囁かれた、でも、ちょっとばかり陳腐な愛の台詞。
うわっ、なんなんだよ、とカカシはひとり焦って広げられた両足をモジリっと捩る。
星たちのようにキラキラ煌いて…だって?
もう、先生ってば…バカじゃないの。恥ずかしすぎて、力が抜けるでショ。
カカシは天井いっぱいに広がる星を見詰め、それからフゥとひとつ吐息を零すと半ば呆れる思いで視線を伏せた。
けれど、四代目にしてみれば、カカシのそんな脱力した仕種もただただ愛しいだけで。
それもこれも、きっと俺の一途な愛を受け入れてくれた証だよね…!と一層鼻息を荒くする。
「可愛いカカシ。やっと素直に俺を受け入れてくれる気になったんだね。…嬉しいよ」
四代目は、天井に広がる星々に負けないくらいにキラキラと瞳を輝かせ、
精一杯の二枚目声で思いの丈をカカシに告げた。
そして。
いえ、別に特にそんなわけじゃなくて…、と弱腰で首を振るカカシには全くお構いナシに
四代目は再び、隠微に煌くカカシの秘密の星に唇を寄せると、ソコをもう一度優しく優しく吸い上げた。
「…んっ」
諦め…いや、覚悟さえ決まってしまえば、己に施される四代目の愛撫は、手馴れている分ちゃんと気持ちがよくて。
カカシは感じるままに小さな喘ぎ声を零した。
すっかりと力を抜いてされるがまま愛撫を受け入れるカカシに、四代目の気力は一層充実する。
自分の指にべろんと舌を這わせると、たっぷりと唾液を絡みつけ…。
「…息、吐き出してね」
カカシの耳元で低く囁きながら、ツプリ…と指を一本挿し込んだ。
「…アッ…!」
背を僅かに反らせ、カカシは瞬間、全身に緊張を漲らせる。
四代目は、額や髪に幾つもキスを散らしてカカシをあやしながら
けれど一方では躊躇いをみせることもなく、更にカカシの熱く滑る内部を侵していく。
「…せんせ…っ」
自分の中に広がる違和感に、カカシの声は掠れた。
けれど、四代目はこの時ばかりはカカシの不安を正確に読み取って、
「大丈夫、怖がらないで。…お前を俺のものにするだけだから」
宥めるように、そっと額にキスをしたのだった。
「…ん…ッ、…ぁっ、ぁっ」
気が付けば、いつの間にかカカシの声は淫らな響きに満ち溢れ、
固く強張っていたカラダは、ユラユラと揺らめいて、ここから先の快楽を強請る。
四代目がグリッっと指を半回転させると、カカシのソコは微かに蠢いて、ソレを奥へと飲み込んだ。
「…アァ、もう…やだ…ッ」
「嫌…?そんなことはないでしょう?カカシのココは…こんなにも柔らかく熟れて、俺を誘っているんだから」
「で、でも…、あッ…!」
「……ほら、ね?二本目も…簡単に受け入れてくれたじゃない」
「ンッ、せんせ…ッ」
「それに、ココも…もうこんなに大きくなって…」
「ぅぁ…ッ…」
「張り詰めて、ヌルヌルだ」
埋める指の数を増やした四代目に屹立までも握られて、カカシの下半身は思わず乱れた曲線を描いた。
数度抜き差しされれば、それだけでカカシの腰は淫らなリズムを刻む。
「……わかってる?カカシ、お前、今…自分で腰を振っているんだよ…?」
四代目はカカシの耳元で声を潜め、わざと直接的な言葉で状況を解説した。
四代目の言葉に嬲られ、どうしようもなく高まっていく自分の鼓動にさえ煽られて。
大きく小さく打ち寄せる快楽の波に、カカシは完全に攫われてしまっていた。
カカシは自ら四代目の唇を求め、深く長いキスを強請る。
三本の指にすっかりと馴染んだそこは、ぐちゅぐちゅと音を立てながら熱くうねり、
根元まで飲み込んだ四代目の指を柔らかく締めつけた。
誘われるまま唇を重ね、舌を絡め唾液を吸い上げて。
すでに一度達してしまったカカシのソレが、再び芯を通してピクピクと息衝いているのを確認しながら
四代目は遂に、奥まで埋め込んでいた指をゆっくりと抜いた。
「…ん、せんせ…?」
自分の中をいっぱいに埋め尽くしていた熱に急激に去られて、カカシは不安げに四代目の顔を見詰める。
その瞳は潤み、「先生」と呼ぶ声はいつになく甘ったるくて、
薄桃色に染まった肌は上気し、薄っすらと汗を纏ってしっとり濡れている。
そんなカカシの全てが、たまらなく可愛くて。
ご意見番には不審がられ、護衛の暗部には気の毒そうな目つきで遠巻きに見守らながらも、
この秘密の部屋を作って本当によかった、と。
自分だけを見詰めるカカシの、こんなにも可愛らしいオネダリ顔を見られるなんて、
それだけでもこの部屋を作った甲斐があったってもんだよね、と。
四代目は感慨を深くしたのだった。
「もう一度言うよ。カカシ、俺の想いはね…、この星の煌きにも負けないくらい真っ直ぐで、一点の翳りもない」
「……」
「大好きだよ。だから……俺の全てを受け入れてほしい」
愛を囁く四代目の顔は、一生に一度見られるかどうかというほど稀有な、100%男前な二枚目顔だった。
カカシはただ微かにコクンと頷いただけだったけれど。
潤んでいた瞳からは、真珠のような涙が一粒、ポロンと零れ落ちたけれど。
自分とカカシの想いは、しっかりと通じ合ったのだと言う確信が今の四代目にはあったから。
「カカシ…、力、抜いててね」
四代目はそう囁くと、いきり立った己の怒張をカカシの秘密の星へと宛がって、
それから迷いのない確かな力強さでグッと先端を埋めた。
「…アァァァ…ッ、アァ…!」
「くっ、そんなに締めつけないで」
「イ…、いた…ぃ、せん…せ…っ」
「大丈夫だから、カカシ、カカシ」
いくら柔らかく解れ、美味そうに根元まで指を飲み込んでいたとはいっても、
四代目の流石のその質量にはもういっぱいいっぱいだと、カカシのソコは悲鳴を上げる。
肩に担ぎ上げられたカカシの右足。
大きく割られた膝を限界まで広げられたカカシの左足。
その両の足の指先に、クッと力が篭った。
「や…、も、やだ…っ…」
「ごめん、ごめんね」
「おねがい…っ、…やめて…」
「…カカシ。ごめん。それはできない」
「やっ…、せんせ…っ」
「力…、抜いて。息、吐いて…、ココ、少し緩めてよ」
四代目は、容赦なくもう一度ソコを穿ちながら、すっかりと萎えてしまったカカシの陰茎をそっと手にした。
やわやわと形を辿って、クリクリと宝玉を転がす。
固く瞑られたカカシの両目からは、ポロリポロリと幾つもの涙が零れ落ちていた。
四代目は唇を寄せてその一滴を舐め取ると、
「カカシ…、目を開けて。辛かったら…星を見てて…」
吐息で囁いた。
「…ふ…ぅ…っ」
その囁きに促され、カカシはフッと目をあけると天井いっぱいの満点の星空を見る。
広がる闇。
その闇の中に輝く、金色をした無数の煌きの美しさ。
それは、決して本物の夜空ではなかってけれど、でも、…どこまでも深く蒼く、そしてキラキラと輝いていて。
あぁ、すごい…。
これが、俺に対する…先生の気持ちだっていうの…?
そんな、……どうしよう。
だめ、眩暈がしそう。
この深い蒼に、…吸い込まれてしまう。
「せんせ…せんせ…」
カカシは思わず、煌く星々にむかって両腕を伸ばした。
「カカシ…」
そんなカカシの様子に、四代目は緩やかに微笑むと、その腕をひとつづつ取って己の両肩へ絡めさせる。
「…掴まってて、カカシ。爪を立てても構わないから」
細い声で尚も苦しそうに自分を呼ぶカカシをあやしながら、四代目は己の全てをカカシの奥へと埋めていく。
貫かれて身悶えるカカシの頬には、新たな涙がいくつもの筋を作り、銀色の睫毛は濡れて鈍く震えた。
けれど、今ではそれも決して苦痛を訴えるだけのものではないことは明らかだった。
拒絶の涙に震えていた唇は、いつの間にか求められる悦びに戦慄いていて、
そこに覗く小さな舌先は、チロチロと妖艶に揺らめいていたのだから。
ねぇ、先生…、星が落ちてくるよ……
こうしてカカシは、自分の中で大きく律動を繰り返す四代目の熱さに全てを委ね、
そして、己を奪う煌く金色の星に身を任せていったのであった。
「せんせい…、せんせい…」
切なげに自分を呼ぶカカシの喘ぎに陶酔し、今や不敵に絡み付くカカシの内部に溺れながら
それでも四代目は、どうしても己の煩悩に逆らえなくて。
枕元においたリモコンを手繰り寄せると、そのスイッチを…そっと押した。
ぐるぐるとベッドを回し、ミラーボールを始動させ、薄紫のピンスポをカカシに当てる。
すぐさまウィ〜〜と小さなモーター音をさせながらカメラのレンズが顔を出してきて、
四方八方からカカシの揺らめく姿態に焦点を絞った。
もちろん、皮の拘束具も、ボコボコと真珠を埋め込んだ電動張り形も、赤い縄も白い媚薬も。
四代目の脳内配置図通りの場所に配備してあることは確認済みである。
そして。
よせばいいのに、初めての日から結局は己の趣味に走ってしまい、
恥ずかしい格好に縛り上げたり天井から吊るしたり。
得体の知れない錠剤を口移しした挙句自分でも飲み込んで。
狂喜乱舞の一夜の末に
「先生のばかーっ!変態っ!もう二度と俺に触れないでください…!!」
カカシに大泣きに泣かれて、この秘密の部屋を封印する破目に陥ったのは
四代目一生の不覚であったという。