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四代目火影の秘密の隠れ家  4   
   


時空の狭間にぐい〜んと吸い込まれ、異空間を飛ぶ感覚は何度経験しても慣れないなとカカシは思う。
ただ四代目の腕の中にいるのだから大丈夫という安堵感だけに守られている。


ほんの数秒で木ノ葉の森の奥のそのまた奥の小さな山小屋の中に二人は着地した。

「到〜着!カカシ、大丈夫?気持ち悪くない?」

部屋の中には、四代目の飛雷神の術式が刻まれたクナイが吊り下がっていた。
カカシは、ふうぅっと小さく息を吐き、呼吸を整えた。

「大丈夫」
「そう、よかった。オレはこのまますぐに実験に入るけど、カカシは何もすることないからゆっくり休んでていいよ」
「え、でも・・・オレ、夜ご飯の支度しておくよ」
「ラーメンでも何でも簡単なものでいいからね」
「先生の実験って、チャクラいっぱい使うんでしょ!
ラーメンなんかじゃ身体もたないよ!ちゃんと食べなくっちゃ」
「はいはい。じゃぁ、カカシに任せるよ。
キッチンはこの扉の奥だから。
さ、ちゃっちゃっと始めますか!」

そう言って、四代目は部屋の隅に置いてあった、机の引き出しから巻物を取りだし、
するりと開いて、術式を書き始めた。

カカシは持ってきた荷物を開封して、使うものを取り出した。
買って来た食器を洗ったり、電化製品をセットしたり、食材を冷蔵庫に入れたり、やるべきことは沢山あった。
手早く荷物を納めるべきところに納め、それから、冷蔵庫の中を見て、夕食のメニューを考えた。
冷蔵庫にある限られた食材では、そんな豪華なものはできそうにもなかった。
あの時は、まさか、先生の依頼だとは思ってもいなかったので、
買い物リストに書かれたものしか買っていないのだから仕方ない。

「これだけじゃ、いくらなんでも、あれは作れないよな・・・」

カカシは何とかならないものかと、冷蔵庫の中を見ながら、頭を捻った。

「そっか、これならいいかも!先生好きだし!」

メインは先生の好物を作ると決め、カカシは早速料理を始めた。


四代目の新術は、今迄にないまったく新しい概念を取り入れたものだ。
すでに、実験は最終段階にまで、到達していた。
自分の身体では何回も実験を繰り返し成功させていたから、
おそらく、このままで大丈夫だろうとの確信を持っている。
そして、四代目は、完成したら、この術をカカシにかけたいと密かに思っているのだ。

「これで、よしっと。
さ、そろそろ、呼ぶかな。

四代目は胸の前で印を素早く組んだ。

「屍鬼封尽!」

突然、四代目の前に何やら人の影が現れた。

「今日が最終チェックだから、宜しくね」

その影はこくりと頷いて、四代目の前に歩み寄った。

「5年位ならいけるかな?」
「チャクラの濃度を限界にまで上げれば、その位はいけるんじゃないか?」
「5年で成功したら、10年を目指す」
「一気に2倍は厳しいだろう」
「わかってるって。少しずつでいいから増やしていくんだ」
「だが、封印している時間を増やせば、解いた時に留まっていられる時間は減るだろうな」
「う〜ん、それは仕方ないよ。チャクラの絶対量は、時間の経過と共に増えていくわけじゃないからね」
「行く先の距離を取るか、実体化の長さを取るか、その内容によってバランスを取るしかないな」

四代目は黙って頷いたが、次の瞬間、パンと手を叩いた。
「あっ!そうだ!今、言われて気が付いたんだけどさ、
時空間で未来に飛んで、そこで、チャクラだけを注入して、すぐ戻ってくればいいんじゃない?
それなら、出来そうなんだけど」
「だが、封印した人間に気づかれずに、チャクラだけを体内に注入するのは、無理だろう?
時空間で未来に飛んだ時は、他人との接触はご法度だ。
それに、その方法だと、本人に封印していることを知らせなければならない」
「本人には言うつもりはないよ。
そっか・・・やっぱ、ダメかな?寝ている時にそっと注入ってのは?」
「自分以外のチャクラを注入されれば、どんな鈍感な奴だって、目覚めるだろ」
「絶対に起きないような術をかけちゃうとかさ」
「起きない確率が100%ないとな」
「う〜ん・・・敏感で神経質なところがあるからな。100%は、無理っぽい」
「時空間忍術はリスクが大きすぎる。
万が一、おまえ自身が戻れなくなったら、この術を使える奴は他にいないんだからな」
「いずれ、カカシには教えるつもりでいるんだ。カカシなら、写輪眼でコピーもできるだろうし」
「いくら術をコピーさせても、あの子のチャクラ量では無理だろう。ミナトとは違いすぎる」
「そりぁ、今のカカシには無理でも、カカシだって、いつまでも子どもじゃないんだ。
成長すればチャクラ量も増えていく。
10年後のカカシだよ?今のオレと同じ位の歳になってるんだからさ」

その影は、ミナトの表情が、ほんの一瞬寂しそうに変化したのを見逃さなかった。

「ミナト・・・おまえまさか・・・何を見てきたんだ?」
「実はこの間、どうしても見つからない書類があってね、ちょろっと5週間前に戻ろうと思ったら、
移動時間の設定を間違えてね、5年後に飛んじゃったんだよ」
「ミナト、それは、ちょっとという単位ではないだろう」
「うん、で、火影室には、三代目様が座ってた・・・」
「ミナト・・・」
「それから、4年先とか、3年先とか、怖くて見れなかったけどね」
「そうか・・・だから・・・」
「覚悟は出来た。だからこそ、一日、一日を悔いなく過ごしたいんだ。
やるべきことはすべてやる。その日を迎えた時に、後悔はしたくないからね」

その影は、ゆっくりと頭を縦に振り、頷いた。

「さ、話はここまで。すぐに、実験に入るからね。よろしく」


                                                           2011/1/25

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