師弟の絆 2
部屋に戻った木の葉の長は、弟を呼び、早速人選に入った。 「大変なことになったよ。でも、こうなったら闘うしかない。 木ノ葉の力を見せてやるさ!」 「いつかはこうなる運命だったんだ。決着をつける時が来たということかもな」 「まず、くの一戦は、秋道一族に出てもらうしかないな。 倍化の術とあの怪力があれば大丈夫だろう」 と、長が言うと、弟は頷いて、 「うん、問題は、2戦目だよ。 何せ、あの写輪眼と闘うんだかからな」 「やはり、日向しかいないか・・・」 「そうだな、うちはと言えど、元はあの日向から独立した一族だ。 写輪眼に勝てる可能性が少しでも多いのは、やはり、白眼しかないだろう・・・」 「最後に、もしも、俺に万が一のことがあった時は・・・」 「やめろよ!兄さん!そんなこと言うなよ!」 「いや、最悪の結果も考えておくべきだ。 オレの後は、おまえが継いでくれ。 たとえ、うちはが里の長になったとしても、木の葉一族も、今まで通り任務は変わりなく受け、同じ里で 暮らしていかなくてはならない。 実は、親父から遺言として聞かされていたこなんだが・・・ うちはには気をつけろということだ。 奴等は、何か大きなことを企んでいるらしいのだ。 まぁ、たぶんアレを操って何かしようと思っているんだろうけどな。 日向から、独立する時も、意味ありげに、『うちはの道を貫く』とか何とか、言っていたらしい」 長は、棚の鍵を一つ開けて、引き出しの奥から桐の箱を取り出した。 「これが、親父の遺言だ」 巻物をするりと開いた。 『うちはから目を離すな。 うちはが悪へと動きし時は 木の葉の手で その息の根を止めよ』 「いったい、何をやるつもりなのか・・・」 「何年経っても、情報は中々入ってこない」 「里が一つになったら、その『道』とやらにもう少しは近づけるかもな。 まっ、とにかく、万が一の時、後は頼む」 「兄さんには、あの木遁術があるさ!心配はしてないよ!」 |