師弟の絆 3
一方、うちは一族でも、すでに対戦メンバーは決まっていた。
決戦前夜、長の部屋には、長の家族、出場する忍、数名の最高幹部が集められていた。
「明日は、いよいよ決戦の日。我が一族の勝利は間違いないものと確信しているが、
万が一の時のために、うちは一族の長に代々伝えられてきた先祖の遺言を皆にも伝えておくことにする」
長は懐から、巻物を取り出し、読み始めた。
「うちはは神より選ばれし一族なり
この世の上に立つ一族なり
九つの尾獣と
三つの万華鏡写輪眼が集まりし時
偉大な力が生まれる
その時まで力を蓄えよ
その時を待つべし
この文 大事中の大事
秘すべし秘すべし」
「これが、うちは一族に先祖代々伝わるた遺言だ。
私は、私なりにこの遺言の意味をずっと考え、
様々な古い文献を調べたりしていた。
先代も何かを感じとって、日向から分かれて、
うちはの道を歩み始めたのだと思う。
そして、私も一つの結論に達した。
ここからは、私の遺言と思って聞いてくれ。
今から五番目の十二歳 すなわち六十年後頃に、
九つの尾獣と三つの写輪眼が重なり合う時の一致の相が出ているのだ。
これは何千年に一度あるかないかの希少な時である。
妖魔の力は計り知れない。
人智を超える巨大な力が秘められている。
それを操れるのは、万華鏡写輪眼しかない。
それも、百年に一人生まれるかどうかという万華鏡を三人集めなければならない。
六十年はあっという間だ。
我々は、それまでに、充分な準備を整えなくてはならないのだ。
すべては、その時のために・・・
よいな、我々の真の目的を忘れるな
先祖と私の遺言を代々に伝えていくのだぞ」
「はっ!必ずやり遂げてまいります!」
「我らうちは一族に大きな使命があること、
感激いたしました!」
そこにいた者は、興奮して、口々に雄叫びを上げた。
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