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木ノ葉の空の上で・・・   2
   

次の日曜日、二人は、火の国の隣に面している小さな国に出かけて、いろんなお店を見て回った。
あれやこれや迷いながら、男の子と女の子、それぞれ低学年用、高学年用に4種類を決めて、違う色のリボンをつけて貰った。
そして、23日着で配送の手続きを終えた。
折角、二人で遠出をしたのだから、本当はもっとのんびりしたい四代目だったが、火影が一日里を離れることすら、本来なら許されざることなのに、通販じゃダメ、自分の目で選びたいからと言って、三代目に渋い顔されながらも、半日で帰るという条件で許してもらったのだ。
 
「お疲れ様、カカシ!折角、カカシと久しぶりに国外まで遠出出来たのに、こんなとんぼ返りじゃあね・・・
もっとゆっくり出来たらよかったのにね〜」
「オレ、先生と二人だけで飛べただけでも、とても楽しかったよ!
それに、プレゼント選ぶのだって、みんながどんなに喜ぶかなと思うとね!」
 
先生が四代目火影になってから、一緒に住むことは何とか許されたものの、あくまでも極秘扱いで、知っているのは三代目と自来也だけだった。
それに、もう同じ任務につくこともなく、二人で遠出なんて、本当に久しぶりのことだったのだから、カカシもとても嬉しかったのだ。
 
「あとは、俺とカカシのクリスマスの準備だけだな。
へへへ・・・まかせてネ!」
「先生、ケーキはいらないからね!
オレ・・・そんなに甘いのは食べれないし・・・」
 
実は、四代目はケーキが大好きで、しかも、ケーキを買ってくると、必ずカカシのほっぺにクリームをつけてペロリと舐める変な癖があったから。
カカシは益々ケーキが苦手になっていたのだ。
 
「そんな〜 クリスマスにケーキがないなんて!それは絶対ダメダ〜メ!」
 
四代目は、カカシのほっぺをちょこんとつついて笑った。
 
それから、クリスマスの三日前から、四代目は、夜中に、術式に札を貼りに行った。
1軒1軒住所を見ながら、家を探すのは、大変なことで、いくら影分身を使っていたとしても、240軒を貼るのには3日もかかってしまった。
カカシが手伝うと言っても、夜中の作業だから、次の日の任務に支障が出てはダメだと言って、四代目一人で行なった。
 
そして、23日にはプレゼントも届き、準備も全て整って、24日を迎えた。
クリスマス休暇は、24日の正午から25日の正午までの丸一日となっていたから、午前中は、簡単なDランク任務を片付けて、誰もが、笑顔で家に帰って行った。
 
「カカシ〜 お前これからどうすんの?」
 
一緒に組んでいたゲンマが声をかけてくれた。
 
「ありがと!オレは大丈夫だから」
「だよな、四代目と一緒に過ごせるのか? よかったな。
ウチの母ちゃんが、カカシも呼べって、うるさいからさ、一応聞いてみただけ。
まっ、程々にな!明日だって、午後から任務あるんだから。
俺は、お前を庇ってやれるほど、力はまだないんでね!」
 
ゲンマは、ちょっと意地悪そうに口の端を上げてニヤリと笑った。
 
「もぉ〜 ゲンマったら!」
 
ぽっと赤くなったカカシは、ゲンマに軽くケリを入れて、じゃあね〜と手を振って、消えて行った。
 
火影屋敷に戻ると、四代目は、二人でどうやってこんなに食べるのというくらいの食材をたくさん買い込んで帰ってきた。
 
「カカシィ〜 お帰り!
さぁ、手伝ってね!早く、料理済ませちゃおう!
今日は、ハードスケジュールだから忙しいよ〜ん!」
 
四代目は、料理があまり得意ではないので、野菜を切ったりするくらいの下ごしらえくらいしかしない。
肝心の味付けは、ほとんどカカシの役目だ。
夕方までには、豪華な料理もすっかり出来上がり、二人は、ちょっと早めに、シャンパンで乾杯をした。
 
「あぁぁ、夜中の配達があるから、あんまり飲めないな。
プレゼント配り終わったら、もう一度乾杯をして、
そこからが本当のクリスマスって感じかな〜 ふふふ・・・」
 
怪しい笑みをうかべながら、美味しそうに料理を食べている四代目。
 
「あれ、先生、本当にケーキ買わなかったの?」
 
「もちろん、あるよ〜! こんなにご馳走があるんだからさ、食後にすぐは食べれないでしょ!
ケーキは、プレゼント配った あ ・ と ・ で・・・ ね!カカシ!」
  
食後は、おしゃべりをしながら、のんびり過ごした。
 
「あ〜あ、早く配っちゃいたいな!
少しでも、カカシとの時間がさ・・・」
 
カカシは立ってカーテンを開けて、窓の外の里の灯りを見た。
 
「先生、まだみんな起きてるよ!どこの家も楽しそうだな〜」
「そっか・・・やっぱ、予定通り12時くらいからだね」
 
四代目は自分で決めたことなのに、この時間が、たまらなく長く感じられた。
時計を何度も見たり、窓の外を見にいったり、落ちつかない。
 
「カカシ〜、なんかさ、暗くなってきたような気がするんだけど、もうそろそろいいんじゃない?」
「そうだね、プレゼント、屋上に運ぶのも結構大変そうだから、じゃぁ、行こうか!」
「よ〜し!先生、張り切っちゃうよ〜!
カカシ 外寒いから、暖かくしておいでね!
あっ、名簿、名簿を持って」
 
二人は、倉庫に隠してあった、プレゼントを屋上に運んだ。
 
さっきまで、たくさん点いていた灯りも、繁華街のお店の方を除いて、住宅街の方はすっかり暗くなっていた。
ちょうど、12時になっていた。
 
「さぁ、行きますか!」
 
四代目は、ふぅっと息を深く吐いて、呼吸を整えた。
そして、すばやく印を結んだ。
 
「影分身!」
 
屋上に240人の四代目が現れた。
 
「変化!」
 
なんと、今度は240人のサンタクロースのコスチュームに変化した。
4代目のサンタクロースが、二人を囲んだ光景は、まさに圧巻であった。
カカシも、しばし、呆然と眺めていて、声も出ない。
 
「先生・・・ すごい・・・カッコイイ・・・」
 
「カカシ、俺が、名簿を順に読み上げるから、カカシは、プレゼントを俺に渡してね。 
リボンの色を間違えないように!」
 
「OK!」
 
二人は、中身を間違えては可哀想なので、名簿と照らし合わせながら、慎重に作業を進めた。
なんせ240軒分だから、結構時間もかかった。
 
「ふぅ〜 やっと終わったね。
後は、配達だけだから、あっという間だよ!
いちよう、戻って来た俺を名簿チェックするけど、それは、寒いから部屋で待ってればいいからね」
 
四代目は、ちょっと得意気に笑ってウインクをして、カカシのほっぺに両手をあてた。
 
「じゃぁ、行って来ま〜す!」
 
四代目は、手を前にして印を結んだ。
 
「飛雷神の術!」
 
次の瞬間、夜空に、四代目のサンタクロースが、カカシに手を振りながら、次々と消えて行った。
カカシは、空を見上げながら、胸がいっぱいになった。
こんなにステキな師匠を持てて、自分はなんて幸せなんだろうと。
隣にいた本体の四代目は、カカシの肩をぐっと抱いて、耳元に囁いた。
 
「カカシのところにも、後で、ちゃんと来るからね・・・」
 
しかし・・・
四代目が、そう言った3秒後に・・・
 
空から、プレゼントを持ったままのサンタクロースが、どどっとカカシ目掛けて飛んできた!
ざっと、80人程のサンタクロースが二人の周りをぐるりと囲んだ。
 
「うわぁぁ〜 先生・・・!?」
「へっ? なんで? どうして? 
飛雷神が失敗することなんてありえないのに!」
 
すると、影分身の方の四代目サンタクロースの一人が言った。
 
「だって、術式の目的地の座標がここだったんだよ!」
「ぎゃぁぁ〜 そっか!
俺としたことが・・・ 大変な間違いを・・・」
「先生、どうしたの?」
「あぁ、そもそもこの飛雷神の術はさ、
俺がいつでも、どこでもカカシの所に飛んでいけるように開発したものだからさ、時空間を超高速移動するのに、とても複雑な術式があるんだけどね、その最優先にカカシのチャクラって式がある訳。
この術に使う札はチャクラに反応する紙で出来ているから、カカシに書いてもらった時に、カカシの微量なチャクラを吸い込んじゃったんだよ!
だから、貼ってある座標よりもカカシを最優先に飛んできちゃったってこと・・・
カカシも3分の1くらいは書いたもんね・・・」
「オレが書いたのは、確か1年と2年だったと思うけど・・・」 
「あ〜あ、それじゃあ、絶対配らなきゃ可哀想だよな・・・
もう、術式の札はないってことは飛雷神じゃ飛んで行けないし・・・
カカシと俺の時間が・・・」
 
四代目は、ショックでへなへなと座り込んでしまった。
 
「先生、オレも手伝いますから!
オレだって、影分身、30体くらいなら大丈夫ですよ!」
「いいよ・・・カカシにここで、チャクラ使ってもらいたくないし・・・
俺は50でも80でもたいして変わりはないからさ。
それに、俺が札を貼ったから、家も覚えてるしね
もぅ一度、行って来るよ」
 
気を取り直して、四代目は、名簿を見て、分身のサンタクロースに1軒1軒住所の確認をさせた。
そうしている間に、ちゃんと届けられた方のサンタクロースが、一人一人と戻って来始めた。
 
しょぼんとしている四代目に、カカシは、
 
「先生、オレ・・・ その・・・
今日は・・・ちゃんと・・・最後まで頑張るから・・・ 
朝まで・・・ねっ!」
 
そう言って、少し恥ずかしそうに下を向いた。
 
「えぇぇっ!? カカシィ〜
本当!? マジでぇ〜???
カカシがそんな嬉しいこと言ってくれたから、先生も頑張る!
さっさと配達終えるからね〜!」
 
四代目は、カカシをむぎゅっと抱きしめた。
 
「よっしゃぁ!もう1回、行って来るよ〜!」
 
こうして、80人のサンタクロースは、再び、夜空に消えて行った。
二人は、火影室に戻って、ちゃんと届けられたか、名簿のチェックをしながら、最後の一人が戻って来るまで、待っていた。
 

                                                                              2006/12/11

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