「あ〜 食った、食った、ご馳走様〜!」
四代目は大きく膨れたお腹をパンパンと叩いた。
「カカシは、しっかり食べたのか?」
自来也は心配そうに、カカシの顔を見た。
「はい、ちゃんと全部一口ずついただきました。
と〜っても美味しかったですよ!
自来也様、明日は、オレも手伝いますからね!」
「カカシよぉ〜 年中、誰かさんの世話で苦労してるんだ。
ここにいる時くらい、気使わないでゆっくりしてろよ〜
アフォはほっとけ〜!」
シカクは、もうかなりお酒がまわっているのか、顔を真っ赤にして、カカシの頭をポンポンと撫でた。
「ハハハ〜 そうだ、そうだ。 カカシ、ワシらに任せておけ!」
「みんな カカシにばっか甘いんだからぁ〜!」
四代目は、不貞腐れて、ほっぺをぷくっと膨らませた。
しかし、何だかんだと言っても、この二人は、昔から、四代目とカカシには滅法甘いのだ。
「もぉ、いいよ〜だ! じゃぁ、オレは食後のデザート!デザート!」
四代目は大きな声で叫んだ。
「デザート・・・???」
自来也とシカクは、はっとして顔を見合わせた。
そういえば、デザートなんて用意していなかった。
大の甘党の四代目は、いつも、別腹でしっかりデザートも食べるのだ。
「あぁ、悪い、悪い。すっかり忘れておった。
みかんくらいならあるかノォ・・・」
自来也がすまなそうに立ち上がろうとすると・・・
「えっ? 何、オレの食後のデザートといえば・・・
エヘヘ〜 これに決まってるでしょ!」
そう言って、四代目は、隣にいたカカシの肩をぎゅぅ〜っと抱き寄せて、ほっぺにちゅっとキスをした。
カカシは真っ赤になって、両手で顔を覆い隠した。
「・・・・・・・・・」
自来也もシカクも言葉が出ない。
「アフォ!」
四代目の頭を思いっきりパシリと叩く。
「プッ・・・・」
シカクも、思わす吹き出して、おしぼりを四代目に投げつけた。
「ったく、正月早々イチャこくんじゃねぇ」
「だってさ、だってさ、昨日はお正月の分まで、三倍も仕事したんだよ〜!
オレ、帰ったら、知らない間にバタンキューっていつの間にか寝ちゃったんだよ。
だ〜か〜ら〜・・・」
「あぁ、もういい! それ以上口に出すな!」
呆れ顔の自来也とシカクをよそに、四代目は今にもカカシを押し倒しそうな勢いだ。
「先生・・・ そんなお腹がいっぱいじゃぁ・・・
その・・・ 動 ・ け ・ な ・ い ・ でしょ・・・」
カカシは、四代目の耳元にそっと囁いた。
「カカシィ〜」
四代目は、妙に納得したような表情で、こくりと頷いた。
「さぁ、自来也様、シカクさん、もっと飲んでくださいね!」
カカシは、最高のエンジェルスマイルで二人のお酌をした。
「カカシに注がれるとな〜美味い酒がさらに美味くなるノォ〜」
自来也もシカクもでれでれ顔で、お酒がどんどん進んでいった。
みんな楽しそうに、任務の失敗談や昔話で盛り上がったり、いつまでも、笑い声が絶えなかった。
いつの間にか、一升瓶が2本も空になっていた。
しばらくして・・・
「ん・・・???
何か少し静かになったみたいだけど・・・???」
カカシがふと気づくと、自来也も、四代目も、シカクもスースー寝息を立てて寝ていたのだ。