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みかづき島の思い出   7
   

通りに出たら、もうかなりの人が出ていて、歩くのにも少しずつしか進めなかった。
島中お祭りムードで盛り上がっていて、賑やかな音楽や呼び込みの声が飛び交っている。
先生とオレはまず最初に浴衣を買った呉服屋さんに向かった。
昨日浴衣を着付けてくれると言っていた店員さんがにこにこ顔で飛んで来た。
 
「さぁ、こちらへどうぞ」と奥の試着室に通され、手早く着付けをしてくれた。
帯をぱんぱんと叩いて、あっという間に着付けは終わった。

「とってもお似合いですよ。 お荷物になっちゃうから、着替えはお預かりしてます。

お帰りにでもお寄りください」
「じゃぁ、そうさせていただきます」
先生は店員さんに丁寧にお礼を言い、鏡の前で並んだオレ達を嬉しそうに見て、
「うん!カカシ、可愛い〜」と、ほっぺをつんつんと突いた。
 
お揃いの浴衣を着せて貰って、足元はスースーして変な感じなのに何だか心はほんわかして暖かくなってきた。
 
メインストリートの両側には、縁日の屋台のお店がずらりと並んでいる。
先生は案内マップを見ながら、花火大会の時間と場所を確認した。
 
「えっと・・・ 花火大会は7時から、中央ビーチでだって。
まだ、二時間くらいはあるね。
あと一時間くらいはゆっくり遊んで、それから、移動すれば丁度いいかな〜 
カカシ、お腹空いた? 何食べたい?」
「別に・・・ 何でもいいけど・・・」
「お祭りっていったら、やっぱ焼きそばかな!?」
「うん、いいよ!」
 
それから、先生とオレは焼きそばやたこ焼きを食べたり、ラムネを飲んだり。
お腹いっぱい食べたのに、先生は、まだ焼きとうもろこしやら、お好み焼きやら、
最後には綿飴なんて食べるてるし。
お面屋さんの前に着いたら、ふっと笑いながらオレにお面を選んで買ってくれた。
 
「カカシも何れは暗部に入るんだろうな〜」
 
何て言いながら、何やら子猫のキャラクターのお面を頭にちょこんと乗せてくれた。
オレは凄く恥ずかしかったけど、折角先生が買ってくれたんだから、我慢してそのままにした。
それから、射的をしたり、金魚すくいをしたり。
先生は、射的はとっても上手で景品のお菓子をいくつも取って、射的屋のお兄さんや回りの人を驚かしていたけど、金魚すくいは何度やっても紙がすぐ破れてしまって、全然すくえなかった。
まぁ、金魚を貰っても、持って帰る訳には行かないから、丁度よかったんだけどさ。
絶対に当たりそうにもない豪華商品が並んでいるちょっと怪しいくじ引きやら、
サイコロ投げゲームに輪投げ。
先生は何でも真剣勝負だ。出来なければ、ちょっとむきになって、出来るまでやり続けたり。
オレはそんな先生を見ながら、お腹をかかえて笑ったり。
いつの間にか、ガラクタのような戦利品が袋いっぱいに膨らんでいた。
 
先生は昨日貰ったスペシャルカードは、もう使っていなかった。
最初の頃は何回か使ってたけど、代金はいらないと受け取って貰えなかったり、他のお客さんがいる前で、あんまり特別なサービスを受けても、返って申し訳ないような感じになってしまい、段々カードを出すのに気が引けるようになってきた。
 
「もう、このカードはいらないね。 十分サービスしてもらったし。
みかづき島の人たちがどんなに優しいのかも分かったしね。
カカシが貰ったカードだから、この島に来た記念に取っておきな」
 
そう言って、先生が金色に輝くカードを手渡してくれた。
思う存分食べたり遊んだ後、先生は腕時計をちらりと見た。
 
「そろそろ花火大会の会場に行こうか。
一番良い所で見ようね〜」
 
先生はにこりと意味あり気に笑って、オレの手をぎゅっと握り、海岸の方へと向かい歩き出した。
  

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