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共戦共生 共誓共願   11
   

それから、誕生日までの日々は、何をするにも幸せに満ち溢れていた。
今までとはまるで別世界にいるような気分だった。
カカシと目が合うだけで、お互い顔が赤くなっているのが分かる。
二人で一緒に任務に行けるのも残りあと僅かだと思うと寂しい気持ちになるけどそれは仕方ない。
オレ達は与えられた任務を精一杯こなした。
 
誕生日の前日に、オレはシカクのところに、二人のことを報告しに行った。
そしたら、アイツから、ぶっ飛ぶような提案をされた。
いくら何でもそんなことをカカシが受けてくれるとはとても思えない・・・
シカクが「カカシのため」なんて言うからさ、オレは了承できるけど。
まっ、オレは誰に何て思われても全然構わないし。
でも、カカシはどうなんだろう・・・
 
結婚式を挙げるなんて・・・
 
また、驚かせちゃうよな・・・
ホント、話が飛びすぎだってぇの!
 
明日、オレは、カカシにプロポーズする。
断られるのは分かってるけど、オレ達のことを思ってくれるシカクに少しでも応えたいって気持ちも大きいから。
ちゃんと話て断られたなら、シカクだって諦めてくてるよね。
  

そして、いよいよ運命の日    
一月二十五日、オレの誕生日を迎えた。
 
今にも雪が降り出しそうな寒い朝だった。
でも、オレの身体は暖かかった。
心の中も、もう春が訪れたみたいにぽかぽかしていた。
たぶん今まで生きてきた人生の中で一番幸せな一日になるだろう。
 
今日の任務もオレの誕生日だと知っている三代目がちゃんと配慮してくれたから、午前中で終わる簡単なものだった。
カカシ達とはお昼で解散した後別れて、オレだけまだ別の任務が残っているからと言って、火影室に戻った。
カカシは、ご馳走の準備があるものね。オレが居たって、何の役にも立たないし。
もう少し時間をつぶしていかなくてはならないことを三代目に告げて、書庫で巻物を読むことを許可してもらった。
最初は、文字を追っているよりも、時計を見ることの方が多くて、中々時間が過ぎてくれないことにイライラしてたけど、途中から真剣に本を読むこと集中したら、あっという間に時が過ぎてくれた。

「ん!そろそろいいかな?」

時計の針が四時を回ったところで、オレは巻物を閉じ、書庫を後にした。
ウチの扉を開けるのにこんなにドキドキしたことは今までなかった。
 
「カカシ〜ただいま〜!」
「先生、おかえりなさい!」
 
エプロン姿の可愛いカカシが迎えてくれた。
ご馳走の美味しそうな匂いに鼻がくんとなった。
うわぁ何だろう、と思ったら急にカカシの両手で目が塞がれてしまった。

「先生、悪いけど、ちょっと目瞑って。まだ、ご馳走完成してないんだ。
先にお風呂に入ってくれる?その間に出来上がると思うから、ねっ!」
 
何て可愛いことするんだ〜カカシったら!
きっとテーブルの上には、オレの好物がたくさん並べられているのだろう。
お楽しみは後で一気に喜ばせてあげようってカカシの心遣いがとっても嬉しい。
オレは素直にカカシに手を引かれて、バスルームに連れていってもらった。
 
「先生、着替えはここに置いておいたから、ゆっくり入ってくれると有難いんだけどな。
あがる時に、声をかけてね、迎えに来るから。絶対に一人で出てきちゃダメだからね!」
「はいはい、カカシの言うとおりにするよ!」
 
そう言って、オレはバスルームに入り、ゆっくりと浴槽に浸かった。
目を閉じると・・・
さっきのカカシのエプロン姿が思い出されて・・・
 
「はぁぁ・・・カカシ・・・何であんなに可愛いの・・・反則だろ・・・」
 
うわぁ・・・ダメダメ、これ以上想像したら、鼻血が出そうだ。
オレはぱっと浴槽からあがり、何も考えずに、身体をごしごしと洗い始めた。
髪もシャンプーして、頭のてっぺんから、足の指の先まで、丁寧に洗った。
 
「もうそろそろ、いいかな〜?」
 
いつもより長風呂したような気がする。
さすがにこれ以上入っていたらのぼせちゃうよ。
オレは、バスルームから出て、脱衣所で着替えを済まして、カカシを呼んだ。
 
「カカシ〜、あがりたいんだけど、いいかな?」
「は〜い、今行くよ〜!」

カカシが脱衣所の扉を開けてくれた。

「先生、お願い、もう一度目瞑って!ねっ!」

カカシはオレの手を引き、ゆっくりとテーブルの前まで連れて行ってくれた。
 
「はい、先生、座って。でも、オレがいいって言うまでまだ目は開けないでね」
「何だかドキドキしてきたよ〜カカシ」
 
早く目を開きたくってしょうがなかった。
 
 

                                                           2008/6/15

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