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LOVE NOTE   3
   

カカシはふふっと笑いながらノートを閉じて、ベッドの上に横になった。
 
「あぁ・・・ 疲れた・・・ もう九時か・・・ 宿題がたんまりあったような・・・」
 
とカカシが呟いた瞬間・・・
  
ぼとっ・・・
 
 
天井から何かがカカシの胸の上に落ちてきた。
 
「ぎやぁぁぁ〜」
 
思わず飛び起きてみると、その物体はカカシを見て・・・
 
「うっせぇな・・・ そんなでけぇ声出すなよ・・・
頭に響くだろ」
 
カカシはパチクリ瞬きをしてじっとその物体を観察した。
 
身長は15cm位で手のひらに乗るほどだ。
フリルがゆらゆら揺れる白いブラウスを着て、背中には白い羽が生えている。
 
「へっ・・・? 何これ? オレってもしかして夢見てるの?」
 
「オレはそのラブノートの持ち主。
さっき、空の上からそのノートを落っこどしちまってな。
アンタに拾われてここにいる」
 
「???」
 
「オレの役目は、カカシとカカシの好きな人を結ばせてやること。
これでもオレは、空族の世界じゃ、ちょいと名の通ったキューピット様なんだぜ〜」
 
そう言って、小さなキューピットはパチリとウインクした。
 
「よろしくな、カカシ!
オレの名前はファムラン、ファムって呼んでくれ」
「なっ、何でオレの名前を知ってるの?」
「キューピットの目にはな、人間の頭の上に、その人の名前が見えるんだよ!」
 
(好きな人の名前も見えることはヒ ・ ミ ・ ツ・・・)
 
目の前で起こってることをまだ全然理解出来ずにいるカカシは、呆然とファムを眺めた。
 
「オレってもしかして疲れてる? 幻覚が見えてるの・・・?」
 
そんなカカシにお構いなく、ファムは喋り続けた。
 
「カカシ、腹減った。 ノート探してて何も食ってないんだ。
オレンジあるか? 無かったらグレープフルーツでもいいけど」
「えっ・・・ ウチは男二人暮らしだから、そんな洒落たもんないよ・・・」
「ったく・・・ しょうがないな。 柑橘類なら何でもいい。無かったら買ってこい」
「はぁ? 何でオレが・・・ そういえば普通のみかんならあったかも」 
「それでいい、早く持ってこい」
 
カカシは渋々冷蔵庫からみかんを持ってきて、二つファムに渡した。
 
「ん! 甘い、甘い。 よし、これで体力回復したぞ」
 
そう言いながら、ファムはペロリと二つのみかんを平らげた。
カカシは、頭の上に?マークをたくさん浮かべながら、ファムを見つめ、深い溜め息をついた。
 
「オレはカカシの恋が実るまでカカシに付くことになる。
安心しろ。オレ様の姿はカカシ以外には誰にも見えないし、オレ様の声も誰にも聞こえないから」
「はぁ? オレの恋を実らせるって? どういうこと?」
「カカシ、さっき、このノートに好きな人の名前書いただろ?
カカシとその子を結ばせてあげるってことだよ!」
「えぇぇ〜 そっ、そんな・・・ だって、あれはふざけて、適当な名前を書いたんだ。
それに、好きな人どころか、友達なんだよ! しかも、男だし・・・」
「ダ〜メ! 一度書いたら取り消すことはもう出来ない。
とりあえず、その子の告白を受けて付き合うしかないな」
「何それ? じゃぁこんなノートいらない! 君に返すよ!」 
「それもダメ! オレはノートの所有権を持った奴の幸せを見届けないと空の上の世界には帰れないことになってるから!
オレを帰らせたいなら、カカシが早くその子と結ばれて幸せにならないとな」
「幸せって何だよ・・・」 
「今日はこっちの世界であちこち飛び回ったから疲れた。
悪い、もう寝る」
 
そう言って、ファムはカカシの布団にするりと潜り込んだ。
 
「ちょっ・・・ 待ってよ・・・ どこで寝るんだよ〜
何か変なもの拾っちゃったな・・・
もう・・・ 訳分かんないよ〜 どうしよう・・・」
 
すやすや眠るファムを見ながら、カカシは額に手を宛て大きな溜め息をついた。
 
「はぁぁ・・・ オレがゲンマと・・・!?」
 
 
 

                                                                                 2007/12/13

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