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お願いだから・・・   5
   

「なっ、なっ、ちょっ、ちょっと待ってよ」
 
そう言って、アイツは冷蔵庫からもう一本ビールを取り出し、またまたゴクリゴクリと飲み干した。
そして、ふぅっと息を吐いた。
 
「何、結婚って!?
その・・・ いくらオレとカカシが・・・
あれだからって・・・
いきなり・・・ 結婚式て何よ?」
「いいか、火影様が裏でこそこそカカシとイチャついてるなんて噂が立ってみろ。
苦労するのは、カカシだぞ」 
「いや、絶対バレないようにするから」 
「あ〜 ダメダメ! お前はすぐ顔に出るから。
カカシ見てニヤケてたら、回りはすぐ分かっちゃうぞ。
オマエが隠し通せるとでも思ってるの?」
「そっかな・・・ 仲の良い師弟って見えない?」
「見えないな!」
「そんなきっぱり言わないでよ・・・」
「いいか、こういう事は何事も最初が肝心なんだ。
噂がたってから、いくら一生懸命否定しても、逆効果だ。
なら、人に言われる前のこっちから、バシっと宣言しておくんだよ。
オレ達、結婚しました!ってね」
「いや、結婚も何も、オレ達・・・ まだそんな関係じゃ・・・」
 
アイツは頬を赤らめ、下を向いた。
 
「明日、カカシをお嫁さんに貰うんだろ?」
「もう〜 シカクったら・・・
そんな・・ お嫁さんだなんて・・・」
 
アイツはさらに顔を真っ赤にして恥ずかしそうに両手で覆った。
 
「いいか、木ノ葉の忍は火影に命を預けるんだぜ。
1mmだって、火影を疑ったりしちゃあいけないんだ」
「シカク・・・ 何か理論が飛躍してるんですけど。
疑うって・・・?」
「あのな、いくら感情を殺せって言われても、忍だって人間なんだ。
自分たちがこんなに必死で任務してるのに、火影様は、裏でいったい何してるんだ?
って思いが少しでもあれば、それが愚痴になり、文句の一つも言いたくなるもんさ。
堂々と夫婦みたいにしていれば、みんな呆れて何も言えなくなる。
自然と、笑ってお前達を見守っていくようになる」 
「そっかな・・・ 何だかピンとこないけど・・・」
「カカシのためだ。
お前が隠したら、絶対カカシが苦労する。
あの子は、平気な顔して、我慢するに決まってるだろ?」
「ひっど〜! そんなに決め付けないでよ・・・
じゃぁ、隠さないよ! 隠しはしないけど・・・
でもいきなり結婚式じゃ、カカシも恥ずかしいでしょ?」
「お前、火影がどんな忙しいか、分かってるんだろな?
これが済んだら、これが終わったら、なんて言ってたら、あっという間に時間過ぎちゃうぜ。
こういうのは勢いなんだ。
火影就任という一番良い時じゃないか!」
「だって、オレは告白したばっかで、
ぶっちゃけまだ付き合っているとも言えないような関係なのに、いきなり結婚式じゃ、カカシびっくりちゃうよ〜」
「あぁもう、じれったいな!
お前はカカシを生まれた時から見てるんだ。
もう、十分時間は掛けてるだろ!
オレが決めたんだ! カカシのために!」
「カカシのため?」 
「そう! カカシのため!
すべては、カカシのためなんだぞ」
「カカシのため・・・
カカシの・・・」
 
アイツは、カカシのためと何度も呪文のように繰り返し、しばらく悩んでいた。
 
「オレとカカシの結婚式・・・」
「だ〜か〜ら〜!
ったく、お前がこんなに肝っ玉小さいヤツだとは思わなかったぜ」
 
オレはわざとアイツを煽るように言ってやった。
 
「大将は堂々としてりゃあいいんだよ!
オレ達は、みんなお前について行くからさ!」
 
アイツは、しばらく、窓の外を見ていた。
カカシのことを思い浮かべていたんだろう。
そしてやっと腹が決まったのか、晴れ晴れとした顔をオレに向けた。
  
「ん! オレ、カカシと結婚する!」
 

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